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【映像制作業界へ就職考えている方向け】業界10年勤務が伝える映像制作現場の実態

映像業界就職に関してのサムネイル

どうも。やまとんです。

映像業界に就職を考える方に向けて
僕が知っている限りでの映像業界について記事にしていきます。

映像業界というと芸能界、エンタメ、広告に近く
「華やかで楽しそうに働いているなあ」
というイメージを持たれている方もたくさんいると思います。

一方、
「朝から深夜まで働いていつ休んでるの?」
「テレビ離れもあるし、今後の映像業界大丈夫かな?」

といった
マイナスなイメージを持たれている方も非常に多いですよね!

そんな業界について、僕の知っている範囲で現状をシェアできればと思います!

簡単な経歴ですが、
学生時代に映像に興味を持ち、大学から制作を始めて、
社会人として広告分野の映像に携わっておよそ10年ほどの経歴です。

基本的には、テレビ、映画といった分野とは
近しいようで遠いのであくまで広告業界の映像がメインと思って頂けたらと。

今回の記事としては、
実際に業界にいる中で「映像業界に就職を考えている方」にむけて
実態をシェアできればと思います。

【この記事をおすすめの方】
広告の仕事に興味を持っている方
広告の映像業界に就職を考えている方
CM、MVの仕事に興味を持っている方
今後の映像業界について知ってみたい方

以前CMの制作フローについて記事にしました。

それでは早速いきます。

テレビ、映画と広告映像との違い

あくまで個人のイメージです。

◎やまとんの偏見イメージ
映画 <  TV  <  広告  【給与面】
TV  <  映画 =  広告  【休日面】
広告 <  TV  =  映画  【やりがい】

◎大雑把な働いている人のイメージ
広告 = 派手・ミーハー
テレビ = 好きを極めてる
映画 = 職人


総じて配給会社、広告代理店、TV局といった上流の人の給料が高いです。
その下請けのポジションとして各々の映像制作会社があるイメージ。

給与面

TVに関しては局員は圧倒的に上ですので、
その部分を除いた制作会社という観点です。

スタッフ(ディレクター、カメラマン、照明技師、美術監督といった人たち)の金額でいえば、広告が圧倒的に多いですね。
撮影が1、2日で十万単位稼げる可能性が高いです。

映画は、逆に時間ではなく3週間拘束されてCM1本と同じという話もよく聞きます。

自分の給与(広告映像)としては、
他業界と比べると、時間的な余裕があった上で稼いでいる方もたくさんいますが人と比べてもキリがなく概ね満足しています。

やまとん

業界の選択時点で給与のMAXは異なってしまうので、
選ぶ業界は慎重になった方がいいと思います!

休日面

前提ですが、どの仕事も圧倒的に働きます。

その中でもテレビが一番働いているイメージですね!
ただテレビ系の制作会社のディレクターの友人がいるんですが、忙しい時期とそうでもない時期がはっきりしているので一概にテレビが一番忙しいよ!とは言えないみたいです。

広告映像に関しても締切が必ずあるので、
それに向けて段取りを組んで取り組んでいきます。

経験上代理店の方々でも土日に打ち合わせを組むのは
よくあるので、下請けの人たちは時間の拘束という観点ではでさらに働いています!

相手の都合に合わせることが多いため、時間の拘束が多くなってしまうのは必然でした。

僕の場合、新卒1年目は月4回休めるか休めないかで
その他の時間は全て仕事でした!

やまとん

緊張がかかる場面が多いので、
その分終わった後にダラっとしてしまうことも…

映像制作業界を選んだきっかけ

僕の場合、映像に影響を受けていたので僕自身も映像制作に携わって色んな人にも楽しんでもらいたいというのがスタートでした。

多くの人がこの理由で選ぶ人が多いですね。

大学の進路を考える際に将来的に映像系の仕事に就きたいなと思ったのは記憶しています。

僕の場合、私立の高校に通っていまして、何もしなくてもエスカレーターで大学に行くことができたんですよね。だからこそ「本当にやりたいことが何なのか」「 このまま大学へ進んでしまっていいのだろうか」と悩んでしました。

そのタイミングで事故にあってしまいまして1週間入院する機会がありました!
オリンピックの時期だったので、動画を見ながら将来について考えたことをいまだに覚えています。

純粋に映画、テレビ、広告といった動画媒体が人の心を動かせて面白いなぁ。
自分もやってみたいなあと。

影響も受けやすい多感な時期だったし、自分の中で進路を決断をしたことがきっと大きかったんですよね。

幸か不幸かそのときの決断で大学を選択したのものあって
社会人として映像業界を選ぶ際に比較的ハードルが低かったです。

【よく耳にする志望したきっかけ】
・映像が好き
・世の中の人たちを動かすものを作成したい
・広告が好き
・なんとなく面白そう
・芸能人に会いたい
・ミーハー

映像関連の大学に進まなかった場合、
自分は業界に飛び込む勇気がなかったと思います。

周りに映像の道に進みたい人が多かったり、
実際に学生の時に映像を作成したりして
初めて進みたい道と齟齬がないかが分かりました。

逆にいうと、映像以外の道に行くイメージは想像しづらかったですね。
積極的にインカレサークルに励んだり、バイトをしたりしていたらまた別だったかもしれません。

やまとん

肌感で映像関連の大学に進んだ場合、6割映像関連(美大系、藝大含む)、4割全く畑違いの人達ってイメージですね!

働く前の映像業界のイメージ

物づくり系の仕事は面白そう
華やか
面白い人が多い
高級取りになれそう
めちゃくちゃ働いて、派手に遊ぶ

入社してからイメージは変わっていないですね!
詳しく書いていきます。

物づくり系の仕事は面白そう

比較的おもしろいです。
裏方なので地味な作業が多く、自分の名前が全面に出ることなどはほぼありませんがやっぱり刺激的な場所だと思います。

発言したアイデアが作用されて、それが地上波にのるのは感慨深いです。
自分が考えることが、時には反響が起こって返ってくるのはなかなかない経験だと思いますよ!

やまとん

どの仕事をしてもめっちゃ楽しいと思うのは
難しい気がしていて、現状比較的楽しいと思えているのでいいかなって感じですね!w

華やか

【やまとん偏見・広告業界の人のイメージ】
代理店 社会人として華やか (ジャケット・ヒールetc)
制作会社 普通におしゃれではある
スタッフ 各部署で個性が光る (人それぞれ)

あくまで主観ですが
外見的にかっこいい人、綺麗な人が多かったり、
おしゃれな人が多かったり、
学生時代を楽しく過ごしていた人が多いのは事実だと思います。

この部分は特に広告業界の人が顕著なのかと。
映画、テレビに関していうとあまりイメージないです。

なぜかなって考えたのですが、
広告の人ってミーハーな人が多いイメージなんですよね。
どう人に見られているのかを気にしている人が多い気がします。

あとは今まで実際に会った人からの率直な感想です!

やまとん

芸能界に比べたら華やかではないですが、
みんなコミュ力が高くて華やかな印象です。

高級取りになれそう

高級取り、華やかな遊び方に関してはぶっちゃけ昔ほどではないと思います。

昔話として、高級車にのって現場に来る方がいたり
銀座でうん十万つかって遊んだりしている方もいたみたいですね。

業界に限らず、景気が良い時代だったからそういったことができていた説はありそうですよね。

昔に比べて映像の需要は高まっているはずなのに、
CMではなくWEB媒体での映像がメインとなっていくため
1本あたりの予算が減ってきているのが現状です。

ただやはり映像制作会社から広告代理店に行った場合は
2年の内に給与が2倍になってました、、、

やまとん

サラリーマンという意味では、どこの業界に入ったかが給与を決める上では重要ですが広告代理店は給与が高いみたいですw

めちゃくちゃ働いて、派手に遊ぶ。

そのようなライフスタイルを好む人が多いのは事実です。

そのため独身で楽しくやっている人が多いので、
結婚への意識がいきにくいケースがよく見受けられます。

自分の場合、社会人になってからの周囲と周りの友達との感覚が少しずつ離れていきました!

ただ社会人になると、「他人は他人」のマインドが強いので、
友人とも普通に仲良くやっています。

単純にそういう人が多いってイメージですね!

やまとん

当たり前ですが別にそうじゃない人もたくさんいます!!w

入ってみて感じたこと

給与面
勤怠面
福利厚生
体育会の気質
面白い人が多い

こちらの項目について詳細書いていきます。

給与面

普通。一般的な会社員より少しもらえる程度。
その代わり、一般的な会社員の2倍くらい働く。

忙しいのでコツコツお金を貯められると思います。

一部上場企業でサラリーマンとして普通に働く方が
稼げると思います。

ただしプロデューサーとして売れれば、
1000万円以上稼げる可能性は大いにあります。

お金を稼ぐ!という意味では
起業、フリーもしくは大手広告代理店、大手配給会社、大手TV局をお勧めします!

やまとん

営業成績が1番なので年次が上がっても
サポート職になった場合は給料も下がると思います!

勤怠面

とにかく不規則。忙しい。

何案件も重なっていると、やることが多すぎて寝る暇がないレベルです。

締め切りがとにかく命なので、
締め切り日に関しては作業が終わるまで続けることが日常茶飯事です。

受託産業で、他の会社も当たり前のようにやっているので自然とやる流れになりますね。

自分の印象では、週に3.4度終電が終わってタクシーで帰っています。
(これでもだいぶ改善された印象はあります)

社会人になって3徹を3回くらいしましたねww

家族よりも会社の人と過ごす時間が多く、
家庭の関係が崩れてしまうということが度々起こっていたのでそこは改善点ですね!

やまとん

意外にも辞める理由は精神的なことの方が多くて
仕事量でやめるのは少ないイメージです。

福利厚生

会社によるかなと。自分の会社は比較的大きい会社の方に属しているので
福利厚生はしっかりしている印象です。

体育会の気質

比較的、体育会のタイプが多いと思う。
根明で素直で物事を楽しく取り組もうとするマインドが好まれる印象。

その反面、
パワハラ体質は多少残っています。

特に数年前は、詰められることがめっちゃ多かったです!

「なんで? どうして?」
「できない理由を言うんじゃなくて、
できるためにどうするのか教えて」

やまとん

セリフだけであればそこまで問題でないと思うんですが言い方が厳しかった〜〜〜〜

面白い人が多い

人それぞれの価値観によるところが多いと思うので一概に多いですとは言えないです。

ですが、僕個人としては面白い人。好きな人が多いです。

面白い人が多い印象を噛み砕いていきます。
多種多様な人がいますが、

好きなものをはっきり持っている人が多いですね。
なので忙しい中でも趣味を持っていたり、積極的に興味あることに挑戦している人が多いし、そういった人を応援していこうという風土があります。


根明で前向きな人が多いです。
窮地に立たされることが異常に多い反面、みんなで乗り越えよう頑張っていこうという人も多いですね!

やまとん

物静かにしっかり仕事を着々とこなす真面目な人もたくさんいますよ!

入社前と入社後のギャップ

【良い方のギャップ】
やりがいがある
魅力的な人が多い

【悪い方のギャップ】
とにかく働きすぎ
給料が少ない

やりがい

まず前提として、やりがいは人によって異なるので一概にあるとは言えないです。
もっと言えば自分で作るものでもあります。

【やりがいを感じる点】
・単純に興味のある分野
・存在価値があると感じる場面がある
・大きな案件に関われる点
・反響をもらえる時がたまにある
・単純に良いものが作れたなと思える

就職活動を振り返ると、
「一生働くことを考慮して、興味ある分野で働きたいな」と思いました。
と同時に「人生の大半を他の人以上に仕事に費やしていいのかな」と迷った時期があります。

ただ、曲がりなりにも社会人として数年過ごした感想を言うと、
やりがいがある職場で働けることは思ったよりも幸せなことだなと思います。

もちろん嫌なことはありますし、入社前に知れることはごくわずかです。
なので自分の直感を信じて飛び込んでみて、嫌だったらやめればいいんだと思いました。
どちらにせよ挑戦はしたほうがいいです。

自分が伝えたいことはただ一つ。
「思ったより仕事にやりがいはある」

やまとん

会社の愚痴ばかりを言っている人をたまに見かけますが、
そうならないように行動をすることはとても大切です!

魅力的な人が多い

・様々なことに興味を持っている人が多い
・自分の好きを持っている人が多い
・均質の人じゃなくてもいい環境である
・ポジティブ

均質の人じゃなくてもいい環境であるは個人的には面白いなと思ってます。

ちょっと分かりづらいと思うので説明していきます。

同調圧力はありとも、個人商店が会社の中にたくさんあるイメージなので
個性が大切に扱われていて、多少問題があったとしても目を瞑ってくれる環境があります。

そういった環境で生まれるバグみたいな人物がいるんですが、
とても魅力的なんですよね。

一般の会社だったら仕事ができない部類に入るのかもしれないのですが、
愛嬌がとにかくあって好かれる。その良い雰囲気がチーム作りに作用して
クリエイティブに実際繋がるケースもあります。

あとは好きなものを持つこと、幅広い興味が個性に、ひいては仕事に繋がるのも業界ならではですね!

やまとん

大変なことも本当に多いので、
それをみんなで乗り越えていこうというポジティブな人が多いですね!
(逆にないときついかも、、、)

とにかく働きすぎ

これもよく聞く話だと思いますが、
想像以上に働きました!

特に1、2年目は。

会社に住んでいる勢いで泊まっていましたし、タクシーで帰らない日の方が少なかったですし、
月に休みも2.3日でした。よく会社近くのお風呂サウナに行ってリラックスして仕事に戻っていました。

怒涛の日々です。

ちなみに今は流石にそこまでではないです!

やまとん

労働時間で言うと100時間以上減りました!w

給料が少ない

思ったより少なかった印象はあります!

というより、時間計算をもししたとしたら400円くらいだったと思うんですよね。

昔時給800円という曲がありましたが、
軽く半分です。

世間一般的には貰えていることは否定しませんが、決して多くはないです。

やまとん

時間ではなく、
結局労働は価値の対価だと思っているので
割り切っています!w
もっと頑張ります!!

転職に関して

入っていく人、出ていく人がもちろんいます。
制作会社間で転職をする人のイメージは少ないです。

制作会社間で転職をするならば
フリーとして個人で仕事を受ける人の方が圧倒的に多いです。

理由としては、
賃金が高いこと、ある程度自分でスケジュールが管理できることが挙げられます。

転職をする際には、
広告代理店、技術職、広告主に進む方が多いですね。

実際に実務を経験しているので、
代理店として転職する場合、お金の流れ、実制作の進め方などを統括するCPという立場に位置するプロデューサー。

自分の技術・人脈を活かしたエディター、スチールカメラマン・スタイリスト・ヘアメイクといった技術職に進まれる方も非常に多いです。

広告主側としてメーカーに勤務する方も一定数います。

やまとん

別業界から入ってくる人はやはり少ないですが、
0ではありませんよ!!!

今後の映像業界

間違いなく映像業界はこれからも需要が増えていくものだと思います。

一方で今までのやり方が通用しなくなっており、
新たな仕事をこれから生み出していかないといけないのが現状です。

安価なカメラ、照明である程度のクオリティが完成してしまう
何を作るのかではなく、誰が作るのかに価値が見出されてしまう

そんな難しい世界が現実に迫っていて、
各社どうやって差別化を図っていくのかが求められています。

まとめ

どこ行っても社会人は大変です。
でも楽しめるかは割と自分次第です。

高校生の僕が描いた自分とは違うかもしれないですが
思い通りにいかない人生。そして仕事は面白いもんですよね。

大切なのは、自分が仕事に求めるものは何かを見定めることです

それは人によってはお金かもしれないし、やりがいかもしれない。
ワークライフも決め手の一つだし、人間関係が良い職場が一番に考える可能性もあります。

今回の記事を読んで、
実際の業界の雰囲気。仕事のやりがい。過酷さ。またその先の転職先などが役立っていただければ幸いです。

今回は以上です。