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【映像制作】これさえ読めば理解できる基本的なCM制作のフロー

CM制作フローの解説サムネイル

どうも〜

今回は、CM制作の基本的なフローについて主に映像に関わってくる部分に関して記事にしていきます!

「CM制作の現場って辛そう〜」「芸能人と一緒に仕事をして華やかそう」「体育会中心で体力いるんだろうな〜」「業界ならではの雰囲気が怖そう」など様々なイメージを持っている方も多いと思います。

そういったCM制作ってどんな仕事か分からないという人に向けて
少しでもイメージが湧くような記事を今回は心がけて書いていきます!

【この記事をおすすめの方】
広告の仕事に興味を持っている方
CM制作のフローを知りたい方
CMの仕事に興味を持っている方
CMに関わる仕事の中身と流れを知りたい方

では早速いきますっ!

はじめに

基本的なCM制作のフローはこちらです。

【制作フロー】
ヒアリング
企画作業
プレゼン
演出コンテ〜各種打ち合わせ
撮影
編集
プリント

今回は広告の代理店業務であったりマーケティング、PRといった部分ではなく、あくまでメインはCM制作の映像制作部分のフローに関して記事にしていきたいと思います。

ヒアリング

広告主から広告代理店への発注作業となります。
商品の特徴、どのような媒体でどのような人々にどれだけ多く届けたいのかを
しっかりと両者の間で共有します。

こちらのヒアリングをしっかりと共有できていないと、
ミスリードとなってしまい企画そのものの根幹が崩れてしまいます!

企画作業

頂いたお題から、企画コンテを作成する作業になります。
ヒアリングを元にそれに沿ったプレゼン制作物を作成します。

時には
イメージを伝えるために、Vコンテ
企画の技法を伝えるために、リファレンス動画
企画の意図、内容を伝えるために、企画コンテ
といったその時々で企画作業の内容は異なります!
(※何案と決まっているわけでないので、複数案になった場合はその案に応じて制作物を作成します)

同時に各企画に対しての、スケジュール、見積もりも一緒に提示します!

画コンテライター

コンテの元となる画を作成します。

手書きで書かれた画コンテをもとに各画を
photoshopで細かな画を書く作業となります。

かなり細かい注文に対しても柔軟に応える職人技が光ります。

マッカー

コンテ作業では、専門職としてマッカーさんと呼ばれる職がいます。

画コンテライターが作成してくれた画を元に1枚にまとめて企画コンテを組む作業をします。
illustrator、PowerPointを主に使用して企画の意図を把握して作成します。

その場で作成しなければいけないことも多々あり、
速さ正確さを兼ね揃えなければいけません。
加えて、その場でできることであれば画の修正を行うこともあります。

エディター

画を元に尺に合わせて繋ぎます。
タイトル、NA、簡単なアニメーションの動かし、音楽を駆使して
イメージが湧くように映像作成を行います。

それとは別に過去のCM作品群から、今回の企画イメージに合うものをピックアップして
繋ぎ合わせるといったVコンもあります。

ここでの映像は、企画コンテだけでは説明できない部分を
あくまでイメージが湧くようにすることが大切となっております。

プレゼン

上記の見積もり、スケジュール、企画コンテ、Vコンテをまとめたプレゼン資料を元にクライアントへプレゼンを行います。

数案の中から選んで頂き
決定次第、実制作作業へと移ります。

演出コンテ〜各種打ち合わせ

演出コンテ

代理店のクリエイティブから、ディレクターへオリエン兼演出コンテ発注作業となります。

決まった案に対して、
どの部分が大切であるか、
クリエイティブとして拘っている部分であるのか共有をした後、
映像ディレクターが演出コンテとして形にします。

形となった演出コンテを代理店・クライアントへ共有した後
実際の撮影準備へと移ります。

撮影準備

こちらは、撮影に応じて完全ケースバイケースです。

演出コンテに書いてあることを元に
撮影、照明、同録、CG、音楽、SE、美術、合成幕、ロケ撮影、スタジオ撮影、ロケスタジオ撮影、仕掛け屋、振付け師と各プロと話しをして撮影準備を進めます。
(※こちらは、本当に際限がないので割愛させてもらいます)

撮影

撮影は大きく3パターンに分かれます。

スタジオ撮影

合成撮影、美術を使った撮影、白ホリ撮影といったものが挙げられます。

CGで作成した背景にタレントを使った撮影であったり、イメージ通りの建物がなくスタジオにて美術を組んで撮影をしたり、そもそも白ホリで撮影をしたいといった要望であったり、用途に応じて、スタジオ撮影をします。

スタジオ撮影の良いところとしては、天候に左右されないで
ある程度コントロールができるところです。

ロケ撮影

実際のロケ場所を使った撮影です。

その際にはロケ地コーディネーターというロケ地に関するプロがいます。
監督のイメージに沿う場所を提案した上で、許可どり、当日のスタンバイをサポートしてくれます。

実際の場所を使用しての撮影となるため、
ライティングが自然であったり、ロケ地の雰囲気がもろに作品に直結します。

ロケセットスタジオ撮影

ハウススタジオなど、あるテーマに沿ったスタジオとなっています。

例えば、家族の一軒家であったり、アパートの一室であったり、カフェであったり、オフィスであったりといった具合です。

実際に美術を建てる必要がない事に加えて、
アングルを360度きれることで撮影の制限がされることがありません。

編集(ポスプロ作業)

オフライン編集

各カットのテイクと尺間を決める編集作業となります。

カットの繋ぎは作品の出来に直結する大事な部分として、エディターのセンスが求められます。
センスの良いエディターは、自分が撮影する前に思い描いてたものとは全く違う構成を考えてきたり、ディレクターが思い描いてた通りのものを作成してきたりします。

オフライン時には、仮でタイトルを入れたり、仮で合成をしたりして1本のCMを繋いでいきます。
こちらを元に広告主、広告代理店、映像制作会社とイメージを共有して、オンライン作業へと移行します。

オンライン作業

決められた各カットのテイクに対して、画の修正作業を施していきます。

こちらは職人的な要素が重要となっておりまして、1フレごとに調整をしていく非常に地道な作業です。

具体的には、バレ消しであったり、合成作業であったり、背景の壁を伸ばしたりといった
映像制作に長年従事しないとできない職人芸が光ります。

個人的には、
カット編集だけであれば1日2日でマスターできるもので
オフライン編集の方が裾のが広く多くの方が挑戦できると思います。

その分その人ならではのセンスに左右されます!

プリント

WEBではデータ送稿が主流となっていますが、
CMでは未だプリント送稿の文化が残っています。

オンライン作業を終えて完成したデータを原版テープに落とします。
その後各テレビ局に流す分のテープをマスター原版から作成していき、
作成したテープを各局に納品してお茶の間へと届けられます。

まとめ

今回はCMの制作フローに関して記事を書かせていただきました!

イメージしづらかった仕事内容も少しはご理解いただけたでしょうか?

1本のCMを制作するだけで、これほど多くの行程を踏むとは知らなかった人も多いはずです。

映像産業自体は、これからもますます伸びていく分野かと思いますので興味を持っていただけたらと思います!