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【レビュー】RICOH GR4 ― 約6年半ぶりのフルモデルチェンジ、その正統進化を徹底解説

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どうも〜。

今回は、RICOHのGR4が抽選にあたりまして手に入れたので実際に触ってみたレビューをお届けします!

GRシリーズといえば、重いカメラを持ち歩かずとも、ポケットからサッと取り出して“刹那の瞬間”を切り取れるスナップシューター。
日常のスナップにおいては、この 「身軽さ」こそが最高の使用感 だと思っています。

もちろん、スマートフォンでも十分綺麗な写真は撮れます。
でも、スマホではどうしても撮れない瞬間や質感がある――そこに挑み続けてきたのがGRシリーズです。
そして今回、約6年半ぶりのフルモデルチェンジを果たした GR4 がついに登場しました。

<この記事をおすすめの方>
・GR4のスペックや進化点を詳しく知りたい方
・実際に使ってみた使用感を知りたい方
・「スマホで十分」と思っているけど、本当にGR4が必要か気になる方

ちなみに自分自身、普段は Sony α7(フルサイズ一眼)コンデジ FZ55 を愛用しています。
そんな自分の視点から「GR4って実際どうなの?」という点を正直にレビューしていきます。

やまとん

購入する前に「カメラに何を求めるのか」を
しっかり理解できれば失敗はしないはず!

GR4の開発コンセプト

GR4が掲げた開発ポイントは 「高画質」「速写性」「携帯性」「進化」 の4つ。
「最強のスナップシューター」と呼ばれる所以をさらに磨き上げています。

スナップモード(Sn)の進化

GRシリーズの代名詞ともいえる スナップ撮影
GR4では、モードダイアルに 「Sn(スナップモード)」 が新設されました。

このモードを使えば…

  • 事前に決めた撮影距離と被写界深度を即座に呼び出し
  • AFの挙動を待たずに、すぐシャッターを切れる
  • 速写性が大幅にアップ

GR3ではメニューを開かなければ設定できなかったものが、GR4ではダイアルを回すだけ。
街角で出会った一瞬を逃さない、大きな改善です。

言い換えると、スナップモード=ピントをあらかじめ決め打ちしておく撮影スタイル
人物や街のスナップを撮るときの「AF待ちのストレス」が激減し、より直感的に撮影できます。

やまとん

友人と街に出かける日なら、人物スナップはこれ1つで十分!!

レンズの刷新 ― シャープネスと薄型化

GR LENS 18.3mm F2.8(35mm換算28mm)も進化。
新たに 高精度ガラスモールド非球面レンズ を追加した5群7枚構成を採用。

この変更によって…

  • 周辺までのシャープネスが向上
  • レンズ全体が薄型化
  • 携帯性を維持しつつ描写力アップ

つまり、、スナップカメラとしての「ポケットに入るサイズ感」を保ちながら、解像感と精細さがワンランク上がった というわけです。

やまとん

カメラのサイズは2mmほど
小さくなったらしい!!

裏面照射型APS-Cセンサーの採用

センサーはGR3の約2424万画素から、約2574万画素の裏面照射型APS-Cセンサー に刷新。
画素数こそ大きく変わりませんが、裏面照射ならではのメリットは大きいです。

主なメリット

  • 高感度耐性の向上
     光の取り込み効率が上がり、ISOを上げてもノイズを抑えやすい。
     → 夜のスナップや室内撮影でディテールを残しやすい。
  • ダイナミックレンジ拡大
     明暗差の大きいシーンでも階調を豊かに再現。
     → 空と街並みのコントラストが強い夕景などで白飛び・黒潰れが減少。
  • 解像感アップ
     同じ画素数でもより多くの光を取り込み、精細感が増す。
  • AF性能の安定化
    暗所や逆光でもピントの迷いが少なくなる。

つまりGR4は「暗所性能」「階調表現」「AFの安定性」をまとめて底上げしたモデルといえます。

項目GR3GR4ポイント
センサー2424万画素2574万画素 裏面照射型暗所耐性・DR向上
手ぶれ補正3軸5軸夜景・低速シャッターに有利
起動時間0.8秒0.6秒速写性向上
内蔵メモリ2GB53GB + microSD対応保存余裕あり
イメージコントロールポジフィルム調ポジ+シネマ調2種表現幅の拡張

新しい画像処理エンジン ― GR ENGINE 7

GR4には新開発の 「GR ENGINE 7」 を搭載。

  • 夜間や室内での撮影でも自然な質感を残せる
  • 色再現が一層向上
  • 処理スピードが改善し、操作レスポンスが快適

センサーとエンジンの刷新によって「撮って出しJPEG」の完成度も一段階上がっています。

手ぶれ補正 ― 3軸から5軸へ

手ぶれ補正は 3軸 → 5軸 に進化。

  • 暗所やスローシャッターでもブレにくく、失敗が減る
  • 特に夜景や街歩きスナップで恩恵大
  • 動画撮影でも安定感が増す

これにより、
GR4は「夜でも気軽にポケットから取り出して撮れるカメラ」へと確実に近づきました。

操作性の改善

GR4の背面操作部分

露出補正ダイヤル

背面にあった露出補正ボタンが、GR2に近い直感的な配置に戻りました。
その結果、スナップ撮影中でもサッと調整できる操作感 が向上しています。

起動速度

GR3:0.8秒 → GR4:0.6秒。
ほんの0.2秒の違いですが、スナップ撮影では 「撮りたい瞬間に間に合うかどうか」 を左右する大切な進化です。

内蔵メモリ

内蔵メモリは 2GB → 53GB に大幅拡張。
さらにmicroSDにも対応し、「容量不足で撮れない」心配がほぼなくなりました

シャッター音

GR4は電子シャッター音を採用。
ここは好みが分かれるところですが、個人的にはとても気に入っています!

イメージコントロールの幅

GR4では従来のポジフィルム調」 に加え、
新たに 「シネマ調(イエロー/グリーン)」 が搭載されました。

  • ポジフィルム調:彩度高め、パンチのあるトーン。
  • シネマ調(イエロー):アンバー寄りで温かみのあるフィルム感。人物や夕景に最適。
  • シネマ調(グリーン):シアン寄りで都会的かつ冷たい映画ルック。夜景やクールな街撮りに◎。

加えてホワイトバランスに

  • ホワイト優先:忠実な色再現を目指す設定。
  • ウォーム優先:温かみのある描写で、柔らかい雰囲気を演出。
    これにより、表現の幅はこれまで以上に大きく広がりました。
モード特徴向いているシーン
ポジフィルム調彩度↑、鮮烈、パンチの効いたトーン被写体を強調したい時
シネマ調(イエロー)アンバー寄り、暖かいフィルム感人物・夕景・街歩き
シネマ調(グリーン)シアン寄り、クールで都会的な映画ルック夜景・都会的なスナップ

まとめ ― GR4は「正統進化した最強のスナップシューター」

約6年半ぶりのフルモデルチェンジとなったGR4。
レンズ、センサー、画像処理エンジン、手ぶれ補正、操作性のすべてが着実に進化し、「スマホでは撮れない一瞬」をより確実に捉えられるカメラになりました。

  • 高画質:裏面照射センサーとGR ENGINE 7で暗所・階調表現が進化
  • 速写性:スナップモードのダイアル化、起動0.6秒で即応
  • 携帯性:薄型化+大容量メモリでポケットに入る相棒
  • 進化:イメージコントロールや操作性のブラッシュアップ

GRシリーズの本質を守りながら、着実に進化した「最強のスナップシューター」。
「スマホでは物足りないけれど、一眼を持ち歩くのは重い」と感じている人にこそ、GR4は最高の選択肢になるはずです。

やまとん

実際に夜景や街歩きで撮影した作例については、
次の記事「作例編」で紹介します!!